「その転職、年収で決めて大丈夫ですか?」8つのキャリア・アンカーで後悔のない転職をする。エドガー・シャインのキャリア理論

「その転職、年収で決めて大丈夫ですか?」8つのキャリア・アンカーで後悔のない転職をする。エドガー・シャインのキャリア理論

 

こんにちは。アビリティスタッフ・コンサルタントの高山彩香です。

 

転職の際、やっぱり気になるのは年収など報酬の金額や待遇面です。複数内定が出たときなど、こちらはより希望の仕事が出来そうなんだけど、こっちのほうが年収を高く出してくれたから・・などと迷うことは多いですよね。

そして、高い年収に惹かれて行くべきじゃなかった!というケースもあれば、やっぱり高い金額を出してくれた企業に行っておけば良かった・・。など後悔することもあります。

意外と多いのが、「何故あのとき、冷静な判断が出来なかったのか・・」というもの。

そう転職活動というのは平常時とは違う不安定な精神状況に置かれますから、自分でも思わぬ判断ミスを犯しやすいものなのです。

一体私たちは何を基準に転職をすれば良いのでしょう。

転職の際に、どのようにすれば冷静な判断を自分自身に下せるのでしょうか。

 

エドガー・シャイン

この答えのひとつを提案してくれているのが、マサチューセッツ工科大学スローン校組織心理学の名誉教授である、エドガー・シャインです。

エドガー・シャインが提唱したのが、「キャリア・アンカー」です。

キャリア・アンカーとは「個人が自らのキャリアを選択する際に、最も大切、あるいはどうしても犠牲にしたくない価値観や欲求」のことを指します。(以前にブログでもエドガー・シャインの理論概要をご紹介していますので宜しければご覧下さい)

エドガー・シャインは、このキャリア・アンカーがないと、嵐の海に流される船のように、いつも間にか自分の本来求めている欲求とはちがった刺激誘引(具体的には報酬や肩書きなど)に流されて、後になってから本来自分がしたかった仕事や人生でなかったと航海してしまう、そのようなリスクを指摘しているのです。

エドガー・シャインは具体的に8つのパターンのキャリア・アンカーを特定しています。ご紹介しましょう。

 

8つのキャリアアンカー

 

①専門・職能別コンピタンス

何らかの専門領域や職能別の領域において、自分の才能を振るに活用して専門家として能力を発揮することに満足と喜びを思えるタイプ

自分の専門領域において挑戦を挑戦を課せられるような仕事に特に幸福感を覚える。

相対的に経営幹部への昇進に関する関心は弱い。

 

②全的管理コンピタンス

経営者になることに価値と充実を覚えるタイプ。いわゆる「出世思考」の人。

根本的にゼネラリストとして経営管理に関わりたいという気持ちを強く持っている。

 

③自律・独立

自分のやり方、自分のペースを守って仕事を進めることを大切と考えるタイプ。

自分の裁量で柔軟に動くことを求める。

コンサルティングや教育、研究職など、自由度が高い職種が向いている。

 

④保証・安定

自分の人生の安定性を最優先にするタイプ。経済的な保証や雇用保証に対する関心が特に強い。

そのために多少の働き方などの自由度を希望を抑え、経営者の希望を受容する傾向がある。

もちろん、ほとんどの人が安定した報酬を望む訳だが、このタイプはそれを最優先とする。

 

⑤企業家的創造性

リスクをとって、自分の会社や事業を起こすことに幸福感、充実感を感じるタイプ。

起業家だけでなく、芸術家などもこのタイプに含まれる。

最終的には組織からの自律、自由を求め、何か新しいことを生み出す、創造性の発揮に価値を感じる。

 

⑥奉仕・社会貢献

何らかの形で世の中に貢献し、社会を良くするということに価値を感じるタイプ。

近年注目を浴びる社会企業化のタイプ。

社会的問題を経済活動を通じて解決していくことを目的とし、事業を立ち上げることは社会貢献のための手段と考える。

 

⑦純粋な挑戦

敢えて難しい「困難」に挑戦すること、強いライバルに勝利することを追及するタイプ。

特定の仕事や専門性にこだわらず、「挑戦」自体を人生のテーマにしていると言える。

倒産寸前の会社の建て直しをするターンアラウンド・マネージャーや不可能を可能とする新規技術のエンジニアなどがこのタイプに含まれる。

 

⑧生活様式

個人としての欲求、家庭の要望、仕事上の成功など公的・私的な時間のどれも大切にバランスをとりたいと考えるタイプ。ゆわゆるライフワーク・バランスタイプ。人生をどのように生きるかとうアイデンティティに基づいて、仕事をセーブし、家庭や趣味を優先することも多い。

 

 

以上が、エドガー・シャインが提唱した、8つのキャリア・アンカーです。

ポイントは人にとってはただひとつのキャリアアンカーだけを持っているのではなく、複数のタイプを抱えているということです。

創造性を発揮したい自分、経営をしたい自分、ワークバランスをとりたい自分など様々な自分が存在すると思いますが、冷静にそれらに優先順位をつけ、自分が最も大切にするアンカーを意識することで、間違ったキャリアチェンジや転職を防ぐことが出来るとエドガー・シャインは主張したのでした。

 

日ごろから自分自身のキャリアアンカーについてしっかり考えておくこと。これはいざ転職の機会が訪れた時に、後悔の無い判断を下す助けになってくれるはずです。

 

みなさんは、どのタイプのキャリア・アンカーを重視されますか?この機会にぜひゆっくりと考えて見てくださいね。

 

出典:キャリア・アンカー―自分のほんとうの価値を発見しよう (Career Anchors and Career Survival)

 

文・高山彩香(アビリティスタッフ・コンサルタント)

 

 

熱いメッセージで転職サポートをするアビリティスタッフにぜひお越し下さい!

 

button08_toiawase_04